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DATE : 2007/10/28 (Sun)
走ることについて語るときに僕の語ること走ることについて語るときに僕の語ること
村上 春樹
文藝春秋 刊
発売日 2007-10-12




驚き、新鮮、発見 2007-10-27
ある期間、2、3年くらいの間、わたしは村上春樹の熱心な読者であった。

ここ数年は好きな作品をときどき読み返すくらいで、期待感などはなくて一度来た道をもう一度たどるような発見のない、読書を村上春樹に対してはしていた(ちなみに、新しい読書としてはヨシダシュウイチなんだけど、それはここでは語らない)。



そのような私がこれを読んで、とにかく感じたのは



 このひと、こんなこと考えて走って(書いて)きたのか



という驚きでした。

端々どころか、プロットの中心に自発的に露見される率直なもの言いと、

日常的な村上氏、一般人との相違をてらいなく語る村上氏、それをさらにてらいなく特権だと自負する村上氏、

すべてが新鮮でした。



最後までハイスピードになりすぎることなく、ペースを保って、走ることについて語ることは進む。

そして読み終わるあと数ページでは、まるで大みそ日か、3月の卒業式前のように

惜しい気持ちになり、本を閉じたあと、、



 わたし、このひと、好きだ。



とこれまでずっと中にあった感情をようやく発見しました。












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