category: 未選択
DATE : 2006/10/19 (Thu)
DATE : 2006/10/19 (Thu)
邪魅の雫
京極 夏彦
講談社 刊
発売日 2006-09-27
混沌とした作品 2006-10-18
京極堂物の最新作と言うことで、本屋に並んでいるのを見て、迷わず購入した。読了後に持った感想は「混沌」の二文字である。とにかく読み始めてから、京極堂が出てきて事件の解決というか解説をするまで、頭の中が引っかき回されているような感じだった。何しろ事件の全貌と犯人の目線で述べられている犯行動機のような物まで、すべて書かれているのだが、真相はまるで分からないのである。事件に連続性のあるところから、自分としては前々作にあたる「絡新婦の理」の様な結末を想像もしたのだが、最後まで読んでみると事件の連続性という点では似通っているが、片方が整然と計画的に行われたのに対し、今作品はそうではなく、また違った印象を抱いた。本作品は今までの京極堂物と違い、妖怪などの解説に頁をさいていないし、登場人物も従来よりは少ないので、そこが評価の分かれ目となると思うが、今までになかったコンセプトで書かれた小説であると思う。特にラストで探偵が犯人に下す罰は、なかなか秀逸で、勧善懲悪とは行かないものの、読者を納得させるには十分の結末といえるのではなかろうか?
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京極 夏彦
講談社 刊
発売日 2006-09-27
混沌とした作品 2006-10-18
京極堂物の最新作と言うことで、本屋に並んでいるのを見て、迷わず購入した。読了後に持った感想は「混沌」の二文字である。とにかく読み始めてから、京極堂が出てきて事件の解決というか解説をするまで、頭の中が引っかき回されているような感じだった。何しろ事件の全貌と犯人の目線で述べられている犯行動機のような物まで、すべて書かれているのだが、真相はまるで分からないのである。事件に連続性のあるところから、自分としては前々作にあたる「絡新婦の理」の様な結末を想像もしたのだが、最後まで読んでみると事件の連続性という点では似通っているが、片方が整然と計画的に行われたのに対し、今作品はそうではなく、また違った印象を抱いた。本作品は今までの京極堂物と違い、妖怪などの解説に頁をさいていないし、登場人物も従来よりは少ないので、そこが評価の分かれ目となると思うが、今までになかったコンセプトで書かれた小説であると思う。特にラストで探偵が犯人に下す罰は、なかなか秀逸で、勧善懲悪とは行かないものの、読者を納得させるには十分の結末といえるのではなかろうか?
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