涼宮ハルヒの分裂 ｜谷川 流

涼宮ハルヒの分裂
谷川 流
角川書店 刊
発売日 2007-03-31




滲み始めてゆくシリアスな展開 2007-04-30
　この巻ではＳＯＳ団とは別の団体が存在し、その団の長である人物に涼宮ハルヒの力を移して欲しいと申請する団体にキョンが困惑して……　てな具合の話です。

　そのＳＯＳ団の劣化版のような別の団は一風変わっていて協調性が無く、どこか壊れていて、何をしだすか予測できないという不安定さがこの本の読みどころであり、読者の意見も賛否両論です。

　その壊れた団の長的存在の佐々木と呼ばれる人物の性格描写がハルヒと類似していて興味深いです。

　文体も凝っています。伏線にも磨きがかかり、ＳＯＳ団のある一員が風邪をひきだしたりと、もどかしくじれったい攻撃？（僕には文体を攻撃方法のひとつにしているように感じられます）に色々考えさせられ、僕にとっては中毒性の高い１冊であります。


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