バガボンド 25 (25) ｜井上 雄彦 /吉川 英治

バガボンド 25 (25)
井上 雄彦 /吉川 英治
講談社 刊
発売日 2007-03-23




伝説なのでなんとも 2007-03-24
吉川英治や司馬遼太郎の小説とはかなり解釈の違うこの作品

吉岡兄弟との決闘も若干舞台が異なりますが　どれが正しかった

とは言い切れないので　これもまた有りなのかと



近来の武道としての剣道ではなく　剣術を学んだ方なら理解できるかと思いますが

己の間合いを相手に読まれた時点で　その勝負はほぼ負けなんですよね

剣術に秀でた伝七郎が愚かにもそれに気付かなかったはずはなく

それでも武蔵に挑んだ理由としては　勝つためではなく

兄＝吉岡の当主の敵を討たぬまま吉岡の当主を引き継ぐ恥を選ぶよりも

敵わぬまでもせめて一太刀　という頑固なまでの意地でしかないんですよ



無骨で不器用な弟が自分の精一杯で父・兄・共に学んだ兄弟弟子から受けた恩に報いたい

死を賭してそれに報いたい　という真っ直ぐな気持ちに涙するしかありませんよ


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